
巡回清掃とは?2つのメリットと業務用ロボット掃除機を活用した課題の解決策
2025.08.22 (更新日:2025.08.27)
目次
施設・ビル管理の現場では、常に清潔な環境を維持するために「巡回清掃」が行われています。巡回清掃は、衛生管理の徹底や、来訪者に与える印象アップに直結する、建物の管理に欠かせない業務の一つです。
今回は、巡回清掃の定義や内容を、日常清掃やその他の清掃作業との違いも踏まえて説明します。巡回清掃の役割や、業務委託における課題とその解決策についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
巡回清掃とは

まず、巡回清掃とはどのようなものかを確認していきましょう。
巡回清掃の概要
「巡回清掃」とは、ビルやマンションなどの共用部分を、一定の頻度で清掃する作業です。一般的には、専門の業者が週に1〜2回程度のスパンで巡回するように清掃するサービスを指します。
巡回清掃の作業内容
巡回清掃の作業内容には、特に決まりがありません。作業範囲は多岐に渡りますが、一例として次のような内容が挙げられます。
- エントランスや共用フロアの掃き・拭き掃除
- ゴミ捨て場の洗浄
- トイレ掃除
- エレベーターの清掃
- 敷地内の植木の剪定
基本的に、巡回清掃は、ビルや施設などの建物の美観維持に欠かせない定常的な清掃作業の一つです。ただし、専門的な内容や重点的な汚れ落としは定期清掃や特殊清掃などで行います。
巡回清掃とほかの清掃作業との違い

清掃作業には、巡回清掃のほかにも、さまざまな種類があります。ここでは、清掃作業ごとの特徴と、巡回清掃との違いをみていきましょう。
日常清掃との違い
「日常清掃」とは、日々の汚れを落とす簡単な清掃作業です。フロアの掃除機がけやデスクの拭き上げ、除菌など、日常的に使用する箇所を中心に清掃します。
日常清掃は巡回清掃と重複する内容も多くありますが、大きな違いは、清掃頻度と専門性の2点にあります。日常清掃は毎日〜数日に1回程度など日常的に行われ、作業も数分〜数十分程度で完了する比較的簡単な内容です。特殊な作業はほとんどなく、社員が業務の一環や身の回りの整理整頓と並行して行っているケースも少なくありません。
一方、巡回清掃は日常清掃より頻度が少なく、週に数回程度です。専門の業者により、エントランス・エレベータの清掃や植木の剪定といった、日常清掃より専門的な清掃が行われます。
定期清掃との違い
「定期清掃」とは、数ヶ月に1回程度行われる定常的な清掃作業です。高所の窓拭きやエアコン清掃、ワックス剥離・塗布など、日常清掃や巡回清掃より専門的で、日常的な掃除では落としきれない汚れを落とすために行われます。
スポット清掃との違い
「スポット清掃」とは、特定の箇所を重点的に掃除する清掃作業です。巡回清掃との違いは、その頻度にあります。巡回清掃は、汚れ具合にかかわらず、あらかじめ決められた一定の頻度です。一方、スポット清掃は、汚れ具合や必要に応じて単発で実施されます。
巡回清掃のメリット

ここでは、巡回清掃を行う2つのメリットを説明します。
施設・設備の美観が維持できる
定期的に専門スタッフの清掃を入れることで、施設や設備をきれいな状態に保てます。建物・施設のメンテナンスとしての側面もあり、定期的に設備の状態を確認・清掃することで、劣化防止とトラブルへのすみやかな対処が可能です。
また美観管理は、社員のモチベーションや、来訪者へ与える印象にも大きくかかわる要素です。快適な環境が維持できれば、生産性の向上や、ブランディングによるイメージアップにもつながるでしょう。
清掃の負担・コストの削減になる
巡回清掃を定期的に入れることで、日常清掃や定期清掃の工数が削減できます。例えば、従業員が日常清掃を行っている場合、巡回清掃を挟めば日々の掃除の負担が軽減します。一方、専門スタッフや外注により日常清掃を行っているケースでは、巡回清掃と組み合わせれば、稼働や発注の頻度、作業工数が減り、コストカットにつながります。また、日常清掃や巡回清掃で汚れの蓄積やそれによる設備の劣化を未然に防ぐことで、定期清掃および特殊清掃などの頻度や費用も合理化できるでしょう。
巡回清掃の業務委託に潜む課題

巡回清掃の実施にあたって、次のような課題が問題視されています。
- 費用負担の大きさ
- 清掃品質のバラつきと属人化
- 人手不足によるサービスの柔軟性の欠如
- セキュリティリスクの増大
費用負担の大きさ
巡回清掃を業務委託する場合、継続的な固定費が発生します。費用は依頼する業者によっても異なりますが、週1回のフロア清掃といった簡単な作業内容では、月額10,000〜30,000円程度が相場です。
頻度の高い日常清掃や専門性の高い定期清掃などと比べると費用感の調整がしやすいものの、清掃箇所や内容が増えるほど、巡回清掃のコストも増加します。限られた予算内で清掃作業を行わなければならない以上、費用負担の大きさは、決して軽視できない問題です。
清掃品質のバラつきと属人化
巡回清掃は、清掃業者によって品質基準が異なるため、必ずしも満足のいく成果が得られるとは限りません。特に人の手による清掃は、スタッフの技術による品質にバラつきがあります。
また巡回清掃は、作業内容の可視化や、実態の正確な把握が難しいことがあります。トラブルの発見や対応が遅れる可能性もあり、品質管理の標準化は容易ではありません。
人手不足によるサービスの柔軟性の欠如
現在、清掃業界は深刻な人手不足に陥っています。衛生観念の高まりや、感染症対策の観点から、清掃ニーズは増加している反面、その担い手が足りない状況です。そのため、一つの業者が多数の依頼を請け負う形になっています。
ゆえに、曜日・時間の指定や急な変更に対応できないケースもめずらしくありません。また、1日に少数のスタッフが複数箇所を巡回している現場も多く、スケジュールのズレも頻発しています。こうした構造的な問題が、巡回清掃のスケジュール管理を難しくしているのです。
セキュリティリスクの増大
巡回清掃を業務委託する場合、共用部分に第三者を入れることになります。スムーズな業務遂行のため、あらかじめ鍵を預けるケースも少なくありません。作業員が毎回変わることも多く、建物・施設への出入りが増える分、セキュリティ面のリスクも増大します。
したがって、巡回清掃の業務委託においては、信頼できる清掃業者の選定が重要です。しかし、どれほど慎重に選んでも、セキュリティリスクをゼロにするのは極めて困難だといわざるを得ません。
業務用ロボット掃除機が変えるこれからの巡回清掃の在り方

企業の持続的な成長には、コスト削減による利益率の向上と、それによって生まれた余剰リソースの有効活用が欠かせません。巡回清掃も、見直すべきコストの一つだといえます。清掃品質やセキュリティ性をより高めつつ、コストの合理化と作業の標準化を実現できるソリューションこそ「業務用ロボット掃除機」です。
ここからは、巡回清掃における業務用ロボット掃除機の運用効果と、導入時の注意点について解説します。
巡回清掃の品質と効率を高める業務用ロボット掃除機
業務用ロボット掃除機の導入は、単なる省力化対策ではなく、清掃業務DXの一環です。ロボット掃除機なら、清掃ルート・モードの設定後、ボタン一つで清掃が完了します。障害物を避けつつ自律走行し、すみずみまで清掃することが可能です。1台で吸引・掃き・拭きなど多段階の機能に対応する機種もあり、清掃効率アップとコスト削減が実現するでしょう。また、ロボット掃除機は人の手のように技術的なバラつきがないため、作業品質の均一化・安定化にもつながり、清掃の標準化が自然に促されます。
ロボットの導入時には、イニシャルコストがかかりますが、運用中のランニングコストは基本的に電気代と消耗品費のみです。人件費・外注費と比べると、長い目でみて圧倒的にリーズナブルだといえます。
なお、業務用清掃ロボットの運用にかかる電気代については、こちらの記事をご参照ください。
業務用ロボット掃除機の電気代を3カテゴリでチェック!導入の経済性とコスト削減のコツ
業務用ロボット掃除機を賢く導入するポイント
業務用清掃ロボットを使いこなせるかどうかは、サービスおよび機種選定にかかっているといっても過言ではありません。課題や導入場所に合わない機種を選定してしまうと、ロボット掃除機の効果が活かせないからです。
導入する施設・現場の広さや通路の幅・高さ、床材、障害物の多さなどによって、適した機種は変わります。多種多様な機種がリリースされている中、最適な機種を選定するのは至難の業です。
そこで重要となるのが、ロボットを提供するベンダーとのパートナーシップだといえます。導入支援や運用サポート、トラブル対応までワンストップで提供するサービスを選定することで、ロボット掃除機を導入現場に最適化できるでしょう。
なお、自社に最適な業務用ロボット掃除機の選び方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
日常清掃から巡回清掃まで「ROBOTI」のロボット掃除機にすべておまかせ!
「ロボット掃除機の導入を検討しているものの、どの機種を選べばよいか分からない」「コストを抑えて導入・運用したい」……このようなお悩みを抱えているなら、ぜひ「ROBOTI(ロボティ)」にご相談ください。以下では、当社のサービスの強みと、おすすめ製品を紹介します。
「ROBOTI」とは
「ROBOTI」は、業務用ロボット掃除機の提供および導入・保守運用を一気通貫で支援するサービスです。業界トップクラスの品揃えから、課題や導入環境に最適な機種やプランを提案します。導入前のトライアル(PoC)に基づく導入効果や活用方法の検証のほか、助成金・補助金に関する情報提供や相談も可能です。機器の設置・設定や、運用中の調整および故障受付をはじめとする各種サポートもおまかせください。
巡回清掃の現場に合わせて選べるROBOTIのロボット掃除機ラインナップ

「ROBOTI」では、小〜中範囲の清掃に適した小型3機種と、広範囲や多層階に対応する大型4機種を取り扱っています。以下では、オフィスビルやマンションなどの巡回清掃におすすめの5つの業務用ロボット掃除機をピックアップしました。
名称 | 清掃範囲 | 特長 |
---|---|---|
RACLEBO slim | 小範囲 (〜200m2) | ・直径が当社最小となる32cmのコンパクトサイズ ・長めのブラシで窓際0cmまで清掃 ・直径約2cmのゴミを吸い取る強力な吸引力 |
RACLEBO slim pro | 小範囲 (〜150m2) | ・高さ8.6cmのスリムなサイズ感 ・吸引・水拭き兼用 ・清掃から稼働後メンテナンスまで全自動 |
RACLEBO | 中範囲 (〜300m2) | ・吸引・掃き・拭きの3段階清掃に対応 ・中範囲機種の中で圧倒的にコンパクト&安価 ・100m2あたり60分、ピンポイント清掃も可能 |
PUDU CC1 | 広範囲 (~5,000m2) | ・掃き・床洗浄・吸引・乾拭きができる多機能性 ・最長9時間稼働、1時間で〜1000㎡/hを清掃 ・家庭用の5倍以上の吸引力 |
KIRARA | 広範囲 (~5,000m2) | ・リーズナブルなエレベーター連携機種 ・吸引・拭き・掃きやスポット的な清掃も対応 ・最長5時間稼働、1時間で~700㎡を清掃 |
いずれの機種も、メーカー直販価格で購入できるのでリーズナブルです。購入のほか、レンタルサービスも展開しており、1日あたり250円〜と気軽に導入できます。当社オリジナル「RACLEBO(ラクリボ)シリーズ」なら、2〜3年間の無償保証と消耗品つきです。どの機種にするか迷ったときは、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
巡回清掃は、オフィスビルやマンションなどの共用部分の衛生・美観管理に欠かせない作業です。日常清掃とうまく組み合わせて清潔な環境を維持することで、定期清掃・特殊清掃を含む清掃業務全体の合理化につながります。人手不足やコスト削減など、さまざまな課題を抱える企業や施設には、ロボットを活用した清掃DXが不可欠です。業務用ロボット掃除機を導入すれば、清掃の工数およびコストカットが手軽に実現します。機種選定や、最適な導入・運用方法など、業務用ロボット掃除機に関することなら何でも「ROBOTI」にお問い合わせください。