清掃担当者必見!日常清掃の内容や頻度、現場で役立つコストカット術
2025.10.27
目次
オフィスや飲食店など人が集まる場所は、1日を通して少しずつ汚れが蓄積していきます。床の埃や机の手垢、トイレの水垢は清潔感を損なうだけでなく、利用者の安心感や建物の寿命にも影響します。こうした汚れを日々取り除く「日常清掃」は、快適な環境づくりに欠かせません。
ROBOTIに寄せられるご相談の中でも、「他の業務もある中、細かい部分まで手が回らない」といった声はよく聞かれます。日常清掃は毎日欠かせない業務である一方、限られた人員や時間の中で安定した品質を保つのが難しいことが、現場の課題になっているのです。
このコラムでは、そうした課題を踏まえて、日常清掃の基本や代表的な汚れと対処法、さらに効率化の工夫やロボット活用の可能性を解説。現場で役立つヒントをお届けします。
日常清掃とは?内容や頻度を解説

日常清掃とは、利用者が快適に過ごせるように、毎日または一定の頻度で繰り返し行う清掃作業を指します。見た目の清潔感だけでなく、衛生管理や建物の寿命維持にも欠かせない基盤的な業務です。
日常清掃の具体例と清掃頻度
では、日常清掃では具体的にどのような作業が行われるのでしょうか。代表的な内容は以下の通りです。
- ゴミ箱の回収・分別
- 床の掃除機がけやモップがけ
- トイレ・洗面所の清掃(便器・鏡・洗面台)
- 出入口や共用部のほこり取り・整理整頓
- デスクやテーブル、ドアノブなど手が触れる部分の拭き掃除
日常清掃は、基本的に毎日実施するのが理想です。ただし、施設の利用状況によって、トイレや飲食スペースのような汚れやすい場所を1日に数回行う必要があります。一方で、窓枠や照明といった汚れの蓄積が少ない場所については、週に数回の清掃でも対応が可能です。
さらに、日常清掃を理解するうえで、比較対象としてよく挙げられるのが「定期清掃」です。日常清掃と定期清掃の違いについては、以下のコラムで詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
日常清掃で発生しがちな4つの汚れと対応方法

日常清掃を効果的に行うためには、やみくもに掃除をするのではなく「どんな汚れが発生しやすいのか」を理解しておくことが大切です。ここからは、日常清掃の現場で特に頻度の高い4つの汚れを取り上げ、その原因と効果的な対応方法を解説します。
1.埃・ちり
埃やちりは、オフィスや飲食店、商業施設などあらゆる環境で発生します。人の出入りによって靴裏から持ち込まれるほか、衣服の繊維くず、紙の断片、空気中の微粒子が原因です。
<対処法>
床や棚に積もった埃は、毎日の掃除機やモップで取り除くのが基本です。特にOA機器周辺は静電気で埃が集まりやすいため、通常の布ではなく静電気防止クロスや専用のダスターを使用すると効果的です。また、吸引力の高い業務用掃除機を活用することで、目に見えにくい細かな粉塵まで回収でき、清掃効率が格段に向上します。
2.食べこぼしや油汚れ
飲食スペースや厨房では、食べこぼしや油汚れが日常的に発生します。足元に油分が残ると、転倒事故の原因に。さらに放置すれば、カビや害虫を呼び寄せる温床となり、衛生面のリスクが一気に高まるでしょう。
<対処法>
床に付着した食べこぼしや油汚れは、モップと中性洗剤を使って早めに拭き取ることが重要です。汚れが広がりやすい厨房では、作業終了後に温水と洗剤を使った拭き掃除を習慣化すると効果的です。油汚れが頑固な場合はアルカリ性洗剤を部分的に用い、最後に水拭きで仕上げることで床材を傷めずにきれいに保てます。
3.水垢・カビ
トイレや洗面所など水回りは、水垢やカビが最も発生しやすい場所です。水滴の残留や湿気が原因となり、白い汚れや黒カビが目立ち始めると、利用者に不快感を与えかねません。
<対処法>
日常的には中性洗剤を使ってこまめに拭き取り、頑固な汚れが出てきた場合は漂白剤や酸性洗剤を部分的に使用します。加えて換気を徹底し、湿気をこもらせないことも重要です。特に飲食店や宿泊施設では、衛生評価や口コミに直結する要素のため、日常清掃の段階で早めの対応が求められます。
4.指紋や手垢
ドアノブやテーブル、エレベーターのボタンなど、多くの人が触れる部分には指紋や手垢が残りやすいです。放置すると見た目が不衛生になるだけでなく、細菌やウイルスが増殖します。
<対処法>
アルコール入りのクロスや除菌シートを使用し、拭き取りと同時に衛生管理を行うのが効果的です。特に不特定多数が利用する施設では、1日に複数回の拭き取りを習慣化することで、衛生リスクを大幅に低減できます。
日常清掃の手段と費用相場
日常清掃での汚れ発生とその対応を押さえた後、次に気になるのは「どうやって清掃を行うか」と「それにかかる費用はどのくらいか」です。ここでは、清掃手段と併せて、定期清掃の費用相場を「外注」と「雇用」の2つのケースに分けて解説します。
専門会社に外注する場合

日常清掃を専門業者に外注する場合は、時間単位や回数に応じた料金体系が一般的です。清掃範囲や頻度によって金額は変動しますが、代表的な作業の費用目安は以下のとおりです。
| 作業内容 | 費用相場(目安) |
| ゴミ回収・分別 | 1回あたり 5,000円程度〜 |
| 床の掃き拭き清掃 | 1時間あたり 3,000〜5,000円程度 |
| トイレ・洗面所清掃 | 1回あたり 5,000〜10,000円程度 |
| 共用部の拭き掃除 | 1時間あたり 3,000円程度〜 |
| 簡易な消毒作業 | 1回あたり 5,000円程度〜 |
スポット対応だけでなく、週数回・毎日などの契約頻度に応じた月額制サービスを選べるケースも多くあります。いずれにしても重要なのは、業者選定です。複数社に相見積もりをとり、作業範囲やサービス内容、実績に加えて、トラブル発生時の対応力も含めて比較検討することが大切です。
自社で専門スタッフを雇用する場合

一方で、日常清掃スタッフを自社で雇用するケースもあります。その場合、以下のような固定費+付随コストを見込む必要があります。
- 求人コスト:0〜数百万円
- 月々の給与:約20万円〜(正社員)/月給約8〜10万円(アルバイト)
- 社会保険料:給与の約5割
- 教育・研修コスト:数万〜数十万円
給与は雇用形態や勤務時間、地域によって変動します。さらに、社会保険料の負担や、入社直後・定期的に行う研修にかかる費用も考慮が必要です。このように、自社雇用は柔軟に業務範囲を設定できるメリットがある一方、欠員対応や固定費負担のリスクもあるため、外注との比較検討が欠かせません。
日常清掃を効率化するコストカット術

ここまで見てきたように、日常清掃は欠かせない業務である一方、人手や時間、コストの負担が大きいのも事実です。ここからは、現場ですぐに取り入れられる効率化の工夫と、新しい選択肢である自動化の活用について解説します。
チェックリストを活用する
日常清掃の現場では「人によってやり方や基準が異なる」「忙しい時間帯に抜け漏れが発生する」といった課題が少なくありません。たとえば「掃除機はかけたけれどゴミ回収を忘れていた」というように、ちょっとしたミスが清掃品質のバラつきにつながります。
こうした課題を解消するためには、作業内容を可視化できるチェックリストを活用するのが効果的です。紙にまとめて掲示するだけでも一定の効果がありますが、タブレットやスマホを使えば複数店舗や拠点の進捗をリアルタイムで把握でき、より高い精度で運用できます。
ROBOTIでは、飲食点の現場でそのまま使える「清掃チェックリスト」をまとめたコラムも公開しています。具体的な設計・活用方法を知りたい方は参考にしてみてください。
清掃ロボットを導入する
日常清掃は毎日の積み重ねが大切であるため、同時に従業員のコストを大きく割く作業でもあります。そこで注目されているのが、清掃ロボットによる自動化です。ロボットを導入する最大のメリットは、人が対応しづらい時間帯や場所をカバーできることです。
たとえば、営業時間外の夜間に稼働させれば、人件費をかけずにフロアを清掃。スタッフは翌日の準備や接客といった本来の業務に集中できます。また、ロボットは設定通りに稼働するため、作業品質にムラが出にくく、安定した清掃レベルを維持できる点も魅力です。
ROBOTIでは、多様な施設に導入できる小型清掃ロボットを展開しています。なかでも「RACLEBO slim pro」は、高さ8.6cmのスリム設計により、椅子やテーブルの下にもスムーズに入り込んで清掃。さらに、吸引・水拭きの両方に対応しているため、日常清掃に必要な機能を1台でカバーします。
実際に導入いただいた飲食店の事例について、以下で紹介しています。
【まとめ】日常清掃を正しく行い、快適な環境を維持する
日常清掃は、毎日の衛生と快適性を守るための最も基本的な取り組みです。汚れの種類や対応方法を知ることはもちろん、チェックリストの活用といった効率化の工夫を取り入れることで、現場の負担を減らしながら安定した清掃を継続できます。
さらに本文で紹介したように、清掃ロボットを活用した自動化は、現場の課題解決に大きく寄与します。人手に頼りがちな単純作業をロボットに任せることで、スタッフは本来業務に集中でき、残業時間の削減や清掃品質の安定化を実現します。
ROBOTIでは、こうした現場ニーズに応える業務用小型清掃ロボットを多数展開中。導入前のトライアルから運用開始後のフォローまで一貫したサポートも提供しています。補助金制度の活用についてもご案内可能ですので、清掃体制の見直しをご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。





























